『コーヒートーク』ゲームレビュー。短編小説集やテキストノベルゲームが好きな人におすすめ!

ゲームレビュー

プラチナトロフィーを取得するまでやりこんだので、感想と「こんな人におすすめ」という観点からご紹介いたします。
やりこんだと言っても、たぶん10時間もかかってません。

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概要

発売:2020年1月
開発・発売:Toge Productions(インドネシア)
ジャンル:ノベル
対応機種:PC、PS4、Xbox One、Nintendo Switch

公式サイトhttps://chorusworldwide.com/coffee-talk-jp/

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こんな人におすすめ!

・ストーリーがメインのノベルゲームが好き!
・SFやファンタジーが好き!
・まったりした親密な雰囲気のフィクションが好き!
・忙しい操作を求められるゲームはちょっと苦手……!
・クリアまで長い時間をかけたくない!(1周は4~5時間で終わります)

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ゲームシステム

主人公バリスタは、夜だけ営業しているカフェ『コーヒートーク』の経営者です(名前は変えられます)
バリスタの視点から「訪れるお客さんの悲喜こもごもの人間模様を見守っていく」というのが主なストーリー進行となります。
キャラクターボイスは一切ないので読む必要があります。


バリスタはなぜかお酒を出さないので酔っぱらいはいませんが、酔っぱらってもいないのに酔っぱらい以上にキマってる人はたまにいます(笑)
ノベルゲームによくある「対話中の返答の選択肢」がありませんので、ゲームらしい面といえば、お客さんの注文にそった飲み物を作るターンだけになります。


操作面で急がされることがないので、忙しいゲームが苦手な方でも楽しめると思いますし、突然の尿意を恐れる必要もありません(笑)
ただ、飲み物を作るときしかゲームらしいターンがないので、アクティブな操作を楽しみたい方には退屈かもしれません。

エルフのお客さんに飲み物をつくるゲーム画面
できあがった飲み物を提供するシーン

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世界観

現代のアメリカ・ワシントン州シアトルが舞台です。
シアトルといえば、かつて野球界のレジェンド・イチローさんが在籍したマリナーズの本拠地であり、アメリカ北西部に位置する大都市です。


また『スターバックスコーヒー』などのいわゆる「シアトル系世界的コーヒーチェーン店」がいくつも生まれた都市でもあります。
そんなシアトルを舞台にしていますが、コーヒートークは個人経営の深夜喫茶店です。


世界観がちょっと特殊で、現代アメリカではありますけど、人間以外にも「エルフ」「サキュバス」「オーク」「吸血鬼」「人狼」「人魚」などのファンタジー世界のデミヒューマン種族が実在しているのです。
あと、地味に宇宙人もいます。

真ん中が人間のフレイヤ、左がネコミミ族、右がオーク
左が吸血鬼、真ん中が宇宙人
左から2番目が人魚


こんな感じで人種どころか種族が違うのですから、当然この世界にも差別があるのです。
本作は、種族間のあつれきや偏見に悩みながら、人生を豊かにしようとする人々の人間模様を描いたものです。

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キャラクター

どのキャラクターも個性豊かで魅力的です。


メインキャラであるフレイヤ(人間20代女性)は、雑誌社にライターとして勤めながらも、小説家としてデビューするために睡眠時間を削りながら執筆をつづけています。
深夜カフェ『コーヒートーク』の常連になった理由も、バリスタの作る濃いエスプレッソで眠気覚ましをしながら書くためでした。


ほぼ毎日のようにやってくるフレイヤと、複雑な事情を抱えてふらりとやってくるキャラクターたちの掛け合いがこの物語の魅力です。


父親との関係に悩むネコミミ族のアイドル、満月のたびに人狼化してしまうことに悩む人狼族の男性、他にもエルフやオーク、吸血鬼、人魚、サキュバス、さらには宇宙人など多彩な異種族が登場します。
まったく異なった背景をもつ人たちとフレイヤー、バリスタの掛け合いが楽しいです。

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テーマ

本作はインドネシア製作のゲームではありますが、非常に現代アメリカ的なテーマとなっております。


メインキャラのフレイヤは「異種族が存在しない、人間だけの世界だったら?」というテーマで小説を書こうとするのですが、周囲の人から「差別的じゃないの?」と心配されます。


個人的に、ファンタジーやSFは差別について描きやすいジャンルだと思っています。
ドワーフとエルフが反目し合ったり、高等生物であるエルフが容姿も能力も劣った他種族を見下したり、というのはファンタジーのお約束です。
だけど、たいがいお互いの間に子孫を残すことができます。


これは現実世界でも白人、黒人、黄色人、赤色人の間に子どもを作ることができるのと同じでしょう。
子どもが作れるということは、そんなにDNA構成は変わらないでしょう。


現実の現代劇でえぐい差別を描かれると「うわーひっでー、けどなんか説教くせーななんか嘘くせーな!」と思って一歩引いてしまうのですが、架空の種族間の差別の描写だと「ひどすぎるだろこれ!なんとかしようよ!」と素直に受け入れられるのです。


というわけで、本作は現実の『人種間問題』を『種族間問題』に置きかえて表現した物語だと思います。

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グラフィッククオリティ

上でご覧いただいたとおり、インディーズゲーム(小規模低予算開発)なのでグラフィックは低調で、ムービーもほとんどありませんし、わずかなムービーもお世辞にもいいとは言えません。
20年くらい前のゲームと比較してもかなり低いと言わざるを得ないでしょう。


けれども、アニメやヴィジュアルノベルを基調とした画作りは、小ぢんまりとした親密な空間を作ることに成功していると思います。

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音楽

これはすばらしいです。
深夜の気だるい感じ、生演奏っぽい荒い感じの音質のアシッドジャズが基調です。
まあカフェっていうよりバーって感じなんですけど(笑)

ボリューム及びリプレイ性

プラチナトロフィーを取得するまでに10時間もかからなかったので、ボリュームは薄いと言えるでしょう。
また、周回してもストーリーの変化がほぼないので、他のノベルゲームと比較してリプレイ性は低いと思います。
逆に言えば作業性は低いです。


ふつうにストーリーを追うだけなら1周目(4、5時間)とトゥルーエンドの2周目(20分くらい)で終わります。
ただしトロコンしたい場合は、そこからさらに数時間かかると思います。

まとめ

フレイヤが書く小説のように、短編のエピソードを積み重ねるオムニバスストーリーとなっております。
フレイヤの小説もちゃんと読めますが、めちゃくちゃ村上春樹っぽい文体なので熱烈なハルキストのみなさんにはおすすめできないかもしれません(笑)逃げずに小説を書いてくれたことを評価したいです。

小説はこのようにスマホ画面で読める


大作映画やゲームのように壮大な展開にはなりませんが、キャラ同士の小さな関係性の変化をまったり楽しめるつくりになっていると思いました。


癖はあっても嫌なやつがいないので「物語要素の強いゲームが好きだけど衝撃的な展開は好きじゃない」という方にはおすすめです。
ただ、飲み物を作るゲームはそんなにおもしろくないと思います(笑)
以上です。

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